猫額の手帖

猫の額ほどの小さな物語を紡いでいます。

ヘアドネーションをしてきました

ヘアドネーションをしてきました

ヘアドネーションとは↓
ヘアドネーションってなんだろう - 猫額の手帖


元々、セミロングを維持していた長さがありましたが、1年前からヘアドネーションをするために長さをそろえ、髪のメンテナンスをしてきました。対応サロンであることを確認してから通い始めたので、ようやくといったところです。

事前の予約の際にヘアドネーションであることを伝え、来店。美容院が行うヘアドネーションに利益はなく、送料などの負担がかかっているそうです。髪を切ったあとの髪型を決めて、束ごとに分けられます。髪の長さは31~40cmでとることができました。

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↑これが

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↑こうなった

「ご自分で切られますか?」
提案していただき、最初の1束を自分で切りました。朝まで背中に伸びていたものが目の前に横たわる。不思議な距離を感じました。その後は担当美容師さんにおまかせ。雑誌を見ながら「こんな感じでお願いします」とだけ伝えました。ヘアドネーションは流行りつつあるものの、同時にトラブルを抱えることもあり、自己判断よりもサロン(美容院)で相談、カウンセリングをしてから、提供をしてほしいとのことでした。

ヘアドネーション団体との提携サロンは増えてきていますが、その手間やコストから、爆発的に増えるようなものではありません。TwitterInstagramなどで話題になり、興味を持った人たちが自分で調べてサロンに来店するまでにも、時間や手間がかかります。ですが、その手間隙を私たちがクリアすることで、ウィッグを必要としている人たちの笑顔に繋がります。

その美しい髪を切る前に、ヘアドネーションに興味を持ってみてください(*^^*)

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これからまた伸ばしていきます(*´▽`*)

#twnvday 3月14日

#twnvday 2月14日

#Twitter300字ss 第39回「試す」

#Twitter300字ss 第39回「試す」
2回目の参加です。
#猫額の手帖 と同じ世界の妖精が出てくるお話です。よろしくお願いします。

 

『リボン』
ジャンル・オリジナル
http://nekobitainote.hatenablog.com/entry/0203tw300ss01

 

『試しの行為』
ジャンル・オリジナル
http://nekobitainote.hatenablog.com/entry/0203tw300ss02

『試しの行為』

 銀のスプーンが綺麗に磨かれた横で、木くずを入れられたホットミルクが冷めていく。我が家には先日からコボルトという妖精がいる。ブラウニーやシルキーと比べいたずら好きで、ひとつ良いことをしてひとつ迷惑なことをする。叱るべきかわからず悩んでいると、張り詰めた空気に変わる。
(裏切り者)
 幻聴だ。足早に和室へ行くと伏せてあるはずの遺影と目が合う。
「きしし」
 笑い声が聞こえ、低い口調で返した。
「あなたとは共生できない」
 子供の癇癪のようにどたどたと足を踏み鳴らす。どこまでなら許されるか試したのだろう。がしゃんっ、と窓が開いて冷たい風が部屋へ押し寄せる。悪意の前で笑える私はもう居ない。身震いをしながら呼吸を整えた。

『リボン』

「これ、試着してもいいかしら」
 梱包をといた後の紫色のリボンを見つけて、小さな妖精が問いかけてきた。猫じゃらしになるだけなので了承すると、くるりと回り体に巻き付けていく。妖艶で美しい。スマートフォンのカメラを構えたくなるが、そもそも写らないのだと自分をなだめる。
「とてもお似合いですよ」
 微笑みかけると彼女は嬉しそうに踊り始める。指先までなめらかにしならせると、ほのかな芳香が広がる。スミレだ。昨今の寒さに肩をすくめすぎて、慢性化していた頭痛が和らぐ。思いがけず恩恵を受けたので、素敵なリボンはそのまま持っていってもらうことにした。
 春が近づいて、花の妖精が動き始める。賑やかな季節を迎える準備をしようか。

#猫額の手帖064